3月27日(金) 午前6時40分。
おばばの家の電話が鳴りました。電話をかけてきたのは、ばあば(おじじのお母さん)でした。
「今日、9時ごろ、じいじがマスクと食料を届けるわ!」
前日、小池百合子都知事が会見を開き、コロナ感染者の増加を踏まえて、週末の外出自粛要請を訴えました。スーパーでの食料品買い占めなどが起こり、おばばは自分の両親と、おじじ(夫)のご両親が気になりました。
そこで、両方のじいじとばあばに、ピヨ太と一緒に電話をかけたのです。大変な状況のなかで元気にやっている声を聞き、少し安心したところでした。
その時、確か、おじじ(夫)方のばあばには、店頭からマスクも食料品も消えて大変だという話をしました。
ばあば:「マスクならあるわよ。SARS(2003年)の時に買っておいたのが、まだあるの。届けましょうか?」
おばば:「今、外に出るのはコロナ感染の危機もあるし、我が家はいいので、使って下さい。」
ばあば:「私はほとんど外に出ないから大丈夫。そっちは仕事や学校に行くのにたくさん必要だろうから、郵送で送るわね。」
おばば:「ありがとうございます。」
その晩、やはり外出自粛になる週末に入る前の金曜日のうちに、何とかマスクと食料を届けたい!と考えた優しいばあばは、翌朝になって、持っていくようにじいじにお願いしたようでした。道中感染の恐れもあるのでお断りしましたが、おじじ(夫)のお母さんでもあり、強くも言えず。じいじが届けてくれることになりました。
こんなふうに、【急に誰かが家に来る】ことって、ありますよね。
わざわざ来て下さるのに玄関先というわけにもいかず、家にあがってもらうこともあります。
ざっと我が家を見回して、「さあ、困った!」
それぞれのお宅で良いやり方があると思いますが、おばばが、その時にする順番を、参考まで書いてみます。
①トイレ掃除
②身支度
③玄関掃除
④散らかったものをしまう
⑤洗面所
⑥掃除機
⑦食事途中や食後であれば、食器洗い
⑧テレビや飾り棚などの埃をとる
その日は、朝ご飯の準備をして、朝食後に、おじじが来たときにマスクなどのお礼として渡すお菓子を買いに近くに行きました。その後、①から順に取りかかりました。ただならぬ気配のおばばを手伝って、ピヨ太も④をしたり、寝室を整えたり、自発的に動いてくれて助かりました。
⑥まで終わったところで、じいじがやってきました。
じいじはピヨ太が大好きで、いつも会いたいと思っています。時々、ピヨ太を連れて伺うと、ばあばとおばばが話し込んでる間に、ピヨ太をお散歩に連れて行ってくれたりしていますが、もっと会いたいようです。
退職されてからは、フラッと電話をかけてきて「今から、甘いものでもごちそうするから出てこないか?」と老舗の甘味処におばばとピヨ太を連れて行ってくれたりします。
年配の男性に時々、いらっしゃいますが、じいじも話好きです。でも、じいじの話が始まると、ばあばは「はい、はい。」と遮り、おじじは「子供の頃から説教され続けたんだ。説教はもういいよ!」とやめさせてしまいます。
おばばは、お仕事をずっと頑張ってこられたじいじを、尊敬していますし、また、おばばは人の話を聞くのも好きです。
でも、昨日は・・コロナウイルスによる休校で、おばばも疲れがたまっていたんでしょうか。じいじが、9時頃に到着して話をはじめたら、ばあばのように「はい、はい。」という気持ちになってしまいました。
代わって、じいじの話し相手になってくれたのがピヨ太。
「ピヨ太は何の教科が得意なんだ?算数?そうか。そしたらな、数学教えてやる!」じいじは絶好調です。
「算数と理科が得意な人は、大学は理系に進むことが多いんだな。これは間違いなんだ。理系の仕事っていうのは、学者やモノ作りが好きな人しか向いてないんだ。」
途中から、おばばはピヨ太にじいじを任せて、ほとんど相槌くらいになってしまいました。
じいじは結局、お昼とおやつを食べて、3時ごろに帰っていきました。
玄関が閉まったとたん、ピヨ太がバターン。
ピヨ太:「ふう~、つかれた~。」
おばば:「あれ、ピヨ太、楽しそうにじいじのお話聞いていたのに。」
ピヨ太:「じいじが楽しそうに話しているから、聞いてあげようと思って。」
おばば:「そうだったの。ごめんね。途中からピヨ太に任せてしまって。」
ピヨ太:「疲れたけど、いいんだよ。ぼくの大事なおじいちゃんだからね。」
日ごろ、ママ友と話すと、同年代の女の子の大人びた言動にびっくりすることが多いです。男の子は幼いと、おばばは思いこんでいました。
でも、10歳の男の子の内面は、知らず知らずのうちに成長しているんですね。ピヨ太がとても頼もしく見えた日でした。
今回は、ここまでです。