おばばのブログ

2022年中高一貫校へ進学。大学受験(2028年)。東進スーパーエリートコース受講中

超難関校(筑駒・灘・開成中学校など)が求める子どもとは?入試の方向性とは?

今回は、超難関中学校が、どのような子どもに「入学してほしい。」と考えているか、についての記事です。

 

「超難関中学がどんな子どもを求めているか」を一番良く知っているのは、それぞれの超難関中学自身ですよね。そしたら、各校長に聞いてみるのが一番です。

 

普通は、これを直接聞くのは無理なわけですが、2020年春号のプレジデントファミリーでは、20の超難関中学の校長へのインタビューを掲載していました。

 

多くの校長に共通してたのは、「自分で自分のことができる子ども」や「勉強だけでなく幅広い経験」を求めていました。勉強ができるだけでなく、事前の準備、早寝・早起き・朝ごはん、片付けなどをしっかりできるようにしてほしい、と多くの校長がいってます。

 

東大理科Ⅲ類に4人の子どもを合格させた佐藤ママは、子どもが勉強に集中できるよう、子どもの身の回りの世話は全力で佐藤ママがやっていたようです。身の回りのことは親に任せても、勉強ができれば、東大などの有力大学に合格する実例です。

 

では、なぜ、各校長は「自分で自分のことができる」、「幅広い経験」を重視するのでしょうか。

 

これを考えるヒントが、プレジデントファミリーの同じ記事にある「各校長が注目する人物」を見ると分かってくる気がします。実は、20人の校長のうち、聖光学院中学校、開成中学校、灘中学校の3校長が、なんと同じ名前を挙げているんです。

 

その名前は、「落合陽一」さん(32才)。

 

「落合陽一」さん。どんな人なんだろう?

 

公式HPを見ると、開成高校卒、筑波大学卒、東京大学大学院博士課程修了。肩書は、メディアアーティスト、筑波大学准教授、ピクシーダストテクノロジー社長など。

 

専門分野は、CG(コンピュータグラフィック)、VR(バーチャルリアリティ)、自動運転、視覚・聴覚・触覚とIT技術の融合で、この分野の研究論文が最高レベルの国際会議に採択されているとのこと。

 

また、「これからの世界をつくる仲間たちへ(小学館)」などの本がベストセラー、メディアアートの個展が大人気、BBC・CNN・ロシア国営放送・フランス国営放送に特集され、国内外の色々な賞を受賞しているようです。(「これからの世界をつくる仲間たちへ(小学館)」とか、そのうち国語の問題文で出題されそうですね。)

 

落合陽一さん、すごい方なんですね。

 

内容はよく分かりませんが、コンピュータ分野で世界で最も難しい研究をやりながら、本を書いたり、芸術で個展を開催して、世界中で活躍する超有名な天才、ということですね。

 

なぜ、3人の校長がそろって、落合陽一さんなんでしょうか?

 

有名だから?それもあるかもですが、現在の最重要分野であるIT技術、そして、芸術家、作家、企業の社長、大学での教育者、国際的活躍と、本当に幅広い活躍に注目しているのでしょう。そして、なかでも、IT技術と人間の感性・感覚の融合といった今まで無かった新たな分野の取組に注目しているのでは。

 

オックスフォード大学の准教授が、「AI(人工知能)のせいで、2050年には、今ある仕事の半分は、無くなる。」という論文を書いて有名になりました。

 

将来、定型的な仕事はコンピュータにとって代わられ、失業する人が多く出るのでは、と言われる中で、「人間の感性・感覚」といった人工知能だけではカバーできない分野で、ITとの融合により新しい技術を生み出している、落合陽一さん。

 

そして、自分で技術を生み出すだけでなく、それを使った会社を作り、教育にも情熱を注ぐ。それには、外国人も含めた人と人との卓越したコミュニケーションも必要。これも、機械ではできない分野。

 

超難関中学は、記憶力、計算力、論理力、処理スピード、読解力などの従来型の能力に加えて、「将来、自分で考えて、機械ではできない新しいことを生み出し、人とコミュニケーションしながら国際的に活躍できて、社会にも貢献するような人材」を望んでいるのではないでしょうか。

 

だから、「自分で自分のことができる」、「幅広い経験」といった、そのための基礎となることも重要だと考えている気がします。

 

こう考えると、超難関中学の入試問題の大きな方向性も見えてくる気がします。

 

算数・理科・社会では、暗記や解き方を覚えることでは対応できなくて、その場で考える必要のある問題。国語では、自分の考えを、論理的に、的確に表現する記述問題。そんな問題が更に増えていくのではないでしょうか。  

今回は、ここまでです。

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