おばばのブログ

2022年中高一貫校へ進学。大学受験(2028年)。東進スーパーエリートコース受講中

SPICAグランプリの内容と対策(無学年算数バトル:2020年4月)

今回は、第2回SPICAグランプリ(無学年算数バトル)の内容と対策です。

具体的には、2020年4月17日からweb上で開催された、第2回SPICAグランプリの問題の内容を紹介するとともに、その問題を解いた上で、おばばが考えた解き方のポイント(対策)を書いてみます。

 

SPICAグランプリは、学習の進んだお子さんがチャレンジするテストであり、非常に難しいテストになっています。なお、SPICAは早稲田アカデミーから分かれた塾で、「最難関中学受験専門塾」をうたっており、2016年7月に自由が丘に設置されています。【早稲田アカデミーの特待生情報、早稲田アカデミーのトップレベル模試については、以下の記事を参照下さい。】

 

goodweatherx.hatenablog.com

 

 

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○大問が8問です。

 

1.虫食い算

【内容】

(5ケタ÷3ケタ)の割り算の虫食い算。少ない数字を手掛かりに虫食い算を解く。

 

【ポイント】

割り算の筆算の中で、引き算の結果が「9」になっていることから、その上の(引かれる数字、引く数字)の組み合わせが、(0,1)、(1,2)、(2,3)・・・、(8、9)のいずれか。また、(9□□(3ケタ)-3ケタ)の引き算の結果が2ケタ(百の位はゼロ)となっていることから、引く数の百の位は「9」か「8」。これらを元に、いくつかのパターンをつぶしていきます。

 

2.等差数列の応用

【内容】

縦7行、横の列はずっと続くマス目に数字を入れていく。1、2、3、4・・・と1列目の1行目、2行目と入れていって、7を1列目の7行目に入れたら、8を2列目の7行目に入れる。その後は、8を2列目の6行目に入れる。このようにして1~1000までを並べる。5行目に並ぶ数のうち、4で割ると割り切れるが、6で割ると割り切れない数は何個あるか。

 

【ポイント】

一つの数列が2つの等差数列の組み合わせになることに目をつけます。あとは、それぞれの数列を別の数列と考えて、それぞれについて、(4の倍数)があるかないか、最初に4の倍数がでてくる数はいくつで、それがいくつ置き(差がいくつの等差数列)で並んでいるかをみていきます。

 

3.場合の数

【内容】

(1)1~9の9枚の数字カードをA、Bの2人に余りなく配り、配られたカードの和が大きい方が勝ち。Aが勝つカードの配り方は何通りか。(AもBも最低1枚は配られる。)

(2)1~8の9枚のカード(1~8が1枚ずつ、8は2枚)をA、Bの2人に余りなく配り、配られたカードの和が大きい方が勝ち。Aが勝つカードの配り方は何通りか。(AもBも最低1枚は配られる。)

 

 【ポイント】

両方とも、(Aの枚数、Bの枚数)が、(1,8)、(2、7)、(3、6)、・・、(8、1)の場合に分けて、それぞれ、何通りか数え上げる。例えば、(3、6)でAが勝つ配り方と、(6、3)でAが勝つ配り方は、両方足すと、9枚から3枚を選ぶ選び方になることに気づくと、早く処理できる。(2)では、引き分けに注意。

 

4.場合の数

【内容】

(1)1~9の数字の書いたカードがたくさん。ここから4枚選ぶと、数字は全部異なっていた。この4枚を使った4ケタの整数を全て足すと「106656」になるようなカードの選び方は何通りか。

(2)1~9の数字の書いたカードがたくさん。ここから4枚のカードを使って作ることのできる全ての4ケタの数を足すと「29997」となるカードの選び方は何通りか。

【ポイント】

(1)は、「106656」を素因数分解しておきます。そして、選んだ4つの数字が異なるので、これをA,B,C,Dとします。まず、千の位がAのとき、4ケタの数を書きだして、位毎に足す。また、千の位がBのとき、同じように4ケタの数を書きだして足してみる。そうすると、千の位がAのとき、Bのとき、Cのとき、Dのとき、全ての時の4ケタの和(106656)をA,B,C,Dで表すとどうなるかが分かります。これが、106656になることを使うと分かると思います。

(2)は、4枚のカードが、全て異なる時、2枚が同じ時、3枚が同じ時、4枚が同じ時に分けて、それぞれ何通りか数え上げます。4枚が異なる時は、(1)の考え方を使うと分かります。それ以外は、具体的に数え上げていくことになります。

 

5.場合の数

【内容】

(1)横に4つの四角が1列に並んだマス目あり。その各四角に、左から、①、②、③、④のマス目番号がつけてある。このマス目に、1、2、3、4の数字をマス目番号とは異なるマスに入れるとき、入れ方は何通りあるか。また、同じように、横に5つの四角が並んだマス目に、①~⑤のマス目番号をつけて、1~5の数字をマス目番号とは異なるマスに入れる時、入れ方は何通りあるか。

(2)16マス(4×4)に4つの「○」と4つの「×」を書き込む。縦の列、横の行、それぞれ、「○」が一つ、「×」が一つとなるように書き込むとすると、何通りあるか。

(3)25マス(5×5)に「○」を5つ、「×」を5つ書き込む縦の列、横の行、それぞれ、「○」が一つ、「×」が一つとなるように書き込むとすると、何通りあるか。

 

 【ポイント】

(1)ポイントが何か分からず、おばばは、全ての場合を数え上げました。

(2)、(3)は、全ての場合を数え上げようとしましたが、あきらめました。(><)

 

6.図形

【内容】

長方形と三角形①の面積比を求める問題。

【ポイント】

長方形の一部(三角形)を移動することで、長方形と同じ面積のひし形を作り、そのひし形と三角形②の面積比を求めればいいです。その時、ひし形を2つの対角線により、4つの同じ三角形②に分けると、三角形①と三角形②が相似になることが分かります。

 

7.図形

【内容】

円、四角形、三角形の組み合わさった図形で、三角形と四角形の面積比を求める問題。

【ポイント】

円の直径の両端の2点と円周上の1点を直線で結ぶと直角三角形ができます。このようにして直角三角形を2つ作り、相似を活用して、求めたい三角形と四角形の面積が、全体の三角形ABCの面積の「何分の何」になるかを計算します。

 

8.図形

【内容】

長方形、三角形の組み合わさった図形で、ある部分の長さを求める問題(3問)

 【ポイント】

(1)相似を見つけて対応する辺の長さを求めます。

(2)30度、60度、90度の直角三角形の斜辺と短辺の長さが2:1を使う。あとは、相似を活用します。

(3)長方形の頂点Cから対角線BDに垂線を補助線として書きます(BDと対角線の交点をHとします。)。30度、60度、90度の直角三角形の斜辺と短辺の長さが2:1を使って、FHの長さは、1.5。するとBHは、6.5になるので、BC:BH=7:6.5=14:13。三角形BDCと三角形BCHは相似なので、BD=BC×14÷13。FD=BD-5。あとは相似を使います。

 

全体を通してみると、非常に難しいです。

この回のテストについては、知識としては、基本的なもの(加減乗除、等差数列、1~○までの間に△の倍数は何個あるか、○枚のカードから△枚とる組み合わせの数、相似など)を使います。ただ、これらを大前提として、未知の問題に対して、自分で色々チャレンジする中で規則性を見つけることで、解いていく問題が多かったです。

 

その意味では、「鋭いひらめき」がないと解けない問題は多くはなく、地道に論理的にチャレンジすることを求める良問が多かったです。難しい問題ばかりですが、今回は、基本的には時間の制限がそれほどありませんので、1問に多くの時間をかけてチャレンジすることが、解ける、解けないに関わらず、力になるテストだったと思います。

対策としては、「場合の数」、「規則性と等差数列の和の組み合わせ問題」、「図形は相似と、同じ形の図形を自分で追加して解く問題」についてトレーニングする位です。公式を使う問題ではないので、算数の本当の力をつけることが重要だと思います。

 

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