小学5年生の理科の範囲に「天気」があります。
そこで、今回は、「なぜ、天気は西から東に移っていくのか?」についてです。
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日本では、天気は西から東に移っていきます。
東京で雨が降っていても、西日本が全体的に晴れていれば、次の日以降、東京も晴れてくることが多いですよね。
悪い天気も同じで、日本全国が晴れていて、天気がくずれてくる場合、西から東に向けて、だんだん天気が悪くなってきます。
昔から、「夕焼けがきれいに見えるときは、明日はいい天気になる!」といわれます。
夕焼けは、西に見えるわけで、「夕焼けがきれいに見える」ということは、西の空には、雨雲がなく、天気がいいのですね。その天気が東に移ってくるので、次の日はいい天気になることが多くなります。
この理由は、西から東に風(偏西風)が吹いているからとのことです。
偏西風とは。
ウィキペディア先生などによると。
「北半球や南半球の中緯度地方(北緯・南緯30°~60°位)で、西から東に吹く風」
で、上空1万メートル程度の高さで、一年を通じて吹いているとのこと。
ちなみに、東京からパリまで飛行機で行く場合、行きは約12時間半、帰りは約12時間です。
これも、行きは偏西風に逆らって飛び、帰りは偏西風に乗って飛ぶので、飛行時間に差ができるのですね。
それでは、なぜ、偏西風が吹くのでしょうか? そして、なぜ、西から東なのでしょうか?
それは、次の2点が理由とのことです。
1.地球の自転(西から東に自転)
2.地球の気温差(赤道が気温が高く、北や南に行くほど低くなる。)
そっか!地球の自転なんだね!
地面(地球)は西→東に自転しているから、地面の上の空気は逆向きの、東→西に吹くはずだよねー! 分かったよー!
あれ?
偏西風って、西→東だよね!
逆じゃないの?
やっぱり分からない!(><)
もう一度、よく調べてみると。
②の地球の温度差が重要なようです。
赤道付近で温められた大気は、上昇して、北や南に広がります。
気温の低い高緯度の上空で広がるうちに、冷やされて、地表に下がってきます。
下がってきた地表の風は、赤道付近で上昇した大気の後に吹き込みます。
(対流しているんですね。)
つまり、地球全体で大きく見ると、温度差により、
【北半球の上空では、南→北に風が吹く】わけです。
(地表では、北→南に風)
【この風(南→北)が、自転によって西に曲げられて、偏西風になります。】
東西方向には、自転(西→東)の影響で、東→西に風が吹く力を与えます。
緯度が低いほど、自転の速さは早いので、
【東→西の風を吹かそうとする力は、赤道に近いほど、強くなります。】
図にしてみると。
(北)
↑ ←
(西) ↑ (東)←←地球の自転が風を吹かす力
↑ ←←←(赤道に近いほど強い)
↑ ←←←←
(南)
温度差により上空に吹く風(南→北)
南→北の風が、東→西の力に押されて、次のようになりますね。
(北)
↑
(西) ↑ (東)
↑
↑
(南)
というわけで、西→東向きの(南西→北東)の風が吹くことになります。
これが、偏西風です。
偏西風は、夏より冬の方が強いとのこと。
冬は夏の倍近くの速度で偏西風が吹くそうです。夏と冬でフライトスケジュールが違うのは、夏時間・冬時間のせいだけではなかったんですね!
今回は、ここまでです。