日能研が再開しました。
ピヨ太が授業に行った月曜日の夜。
ふと、テレビをつけてみると、ちょうどアニメ「赤毛のアン」が始まるところ。
子どもの頃「赤毛のアン」シリーズの本が大好きだったおばばは、早速見始めました。
放送されていたのは、第23話「アン お茶によばれる」の回。
このお話の内容は覚えていませんでしたが、すぐにプリンス・エドワード島アボンリー村の世界に引きこまれました。
11才の時、孤児院から、アボンリーの村で暮らす高齢の兄妹に引き取られたアン・シャーリーが主人公です。空想豊かでおしゃべりな女の子。
放送回は、牧師の奥さんであるアラン夫人にお茶に招かれるお話でした。
生まれて初めてお茶会に招かれたアンは大興奮。
お茶会の前日、手土産の木苺を摘みに行って、川に落ちて、びしょびしょの服から水を滴らせながら、「恋人のためにエーデルワイスを摘みに行く男の人の気持ちだわ。」とおしゃべりが止まらず、引き取っているマリラから怒られます。
こんなアンの行動力、前向きな明るさが、子どもの頃大好きだったなあと、おばばは思い出していました。
アラン夫人のピアノの伴奏で歌を歌ったり、お菓子を食べたりしながら、お茶会は楽しく過ぎていきます。そして、もう一人の招待客の少女が帰っていった後、アンは壁に飾られた絵から目が離せなくなります。
イエス・キリストが子ども達に両手を広げ、祝福している絵。少し離れた場所で、一人の少女が、皆の様子を見ています。アンはこの少女に自分を重ね合わせているようです。
「この女の子は私なの。自分は皆のように祝福を受けるのに値しないと思っている。でも、本当は自分も頭をなでられて祝福されたいと震えながら待っている。ちょうど、孤児院からこの村に来た時、どうか私を引き取ってほしいと祈るような気持ちでいた時のように。」
アラン夫人は、「今まであなたの身に起きたことを少しずつ聞かせてもらえないかしら?」とアンに寄り添います。
子どもの頃憧れた、前向きで活発でおしゃべりなアン。
大人になってから見ると、ずい分違う印象を受けます。
いつの間にか、アンを引き取って一緒に暮らしているマリラや、お茶会でアンに寄り添ったアラン夫人の視点からアンを見ていました。
それまで誰にも頼れず、教育も受けずに生きてきたアンが、マリラとマシューの兄妹に引きとられ、このアボンリー村の美しい自然の中で、輝いていきます。
10才のピヨ太と同じ年頃のアンの言動に、心が揺さぶられます。
同じ作品でも、自分の年齢や経験によって、感じるものが違うことに気がつきました。
子どもの頃には、子どもの頃でしか得られない感動があるのだと思います。
ピヨ太にも、今の年齢で心に響く作品に、たくさん出会ってほしいなあと思いました。
今回は、ここまでです。