今回は、「マスク」とトランプ大統領との関係についてです。
2020年11月3日、アメリカ大統領選挙が行われます。
7月1日付のBloombergでは、トランプ氏の支持率が44%で、バイデン氏の54%を約10ポイント下回っているとの報道になっています。
通常であれば、1期目の4年間の成果をアピールできる現職の大統領は、2期目の選挙で負けた例はあまりありません。
第二次世界大戦後、現職大統領が選挙に出たのは10人で、敗れたのは3人だけ。「再選率」は70%。敗れた3人は、1976年のフォード(共和党)、1980年のカーター(民主党)、そして1992年のブッシュ(父・共和党)とのことです。
(2020/2/7 NHK おうちで学ぼう!for school)
そうすると、普通であれば、トランプ大統領が有利だったところですが、コロナ禍や黒人に対する警察の対応やそれに対するトランプ大統領のスタンスなどにより、トランプ氏は選挙戦に苦労しているようですね。
トランプ大統領に対しては、経済優先の立場から、コロナ対策が十分でなかったとの批判もあるようです。
4月半ばの世論調査では、民主党支持者の75%が公共の場でマスクをしているが、共和党支持者の場合は50%以下。マスク着用は政治問題になっていて、カリフォルニア州知事は公共の場でマスク着用を義務付けたが、米国内では「自由のはく奪」と、反対する声も多いそうです。(週刊エコノミスト7/28号)
トランプ大統領は、マスクには消極的で、7/11に新型コロナ流行後初めて、公の場でマスクをしたそうです。(2020/7/12 BBC)
トランプ氏は、経済優先ではあるけれど、コロナ対策が大統領選を左右するので、マスク着用をやってみた、といったところでしょうか。
比較をすれば、
「マスク重視」コロナ対策重視の民主党バイデン氏
VS
「マスク軽視」経済対策重視の共和党トランプ氏
でも、トランプ氏も、経済重視ではあるけど、コロナ対策もしっかりやっているとのアピールをしており、コロナ対策についての米国民の評価が、大統領選を左右する状況になってきているのではないでしょうか。
でも、日本を見てみると、カリフォルニア州のように、マスク義務化をしなくても、公の場では、ほとんどの人がマスクをしています。
マスク着用に象徴される、日本のこのようなコロナ対策への意識の高さが、欧米と比べて、日本でのコロナの感染者数や死亡者数が少ない理由の一つであると思っています。
日本は、コロナ対策を頑張っているし、その成果として、感染者数も大分抑えられていると思います。頑張って成果を出していることについての報道が、少し少ない気がします。
今回は、ここまでです。