今回は、算数の難しい問題を解くにあたって、実力を発揮できる方法についてです。
この方法は、数学者でもあり、また、エッセイストとしても有名な藤原正彦さんが、教鞭をとっていたお茶の水女子大学の最終講義で紹介されたものです。
ちなみに、藤原正彦さんは、有名な作家「新田次郎」の息子さんであり、また、米国で数学を研究した自分の経験を紹介した「若き数学者のアメリカ」という、とても魅力あるエッセイも書かれています。
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それでは、早速、藤原正彦さんの紹介した方法です。
これは、算数の問題を解く場合に限った話ではなく、人生で仕事、研究、勉強などで大きなことを成し遂げるために重要なこととして紹介されています。
一番重要なのは、「楽観的であること」とのことです。
以下、藤原正彦さんによると。
「悲観的な人は一生悲観しているだけで人生が終わってしまいます。自分の能力などに猜疑心の強い人は、物事にぶちあたる前にエネルギーをすり減らしてしまいます。おめでたくてよい。主観的でいいのです。」
これを算数の問題を解く時にあてはめると。
「この問題が難しくて解けそうもない、と悲観している人は、悲観しているだけで、試験時間が終わってしまいます。自分の能力ではどうせ解けない、と猜疑心の強い人は、問題を解き切る前にエネルギーをすり減らしてしまいます。「俺なら、とけるぜぃ」と根拠がなくてもいいから、自信をもって解けばいいのです。」
とでもなりそうです。
これだけ読んでも、「ホントかな?」と思いますよね。
そう思った人は、藤原正彦さんの講義のその後の部分も読んで下さい。
(記憶で書いているので、少し内容が違うかも。)
「小平先生(注:日本人初のフィールズ賞(数学分野のノーベル賞といわれる賞)受賞者。)が「あれほど頭のいい人は見たことがない。」と舌を巻いた、コーエンというフィールズ賞受賞者がスタンフォード大学にいました。」
「コーエンは、どんな数学の問題を見ても、第一声は、「It's so easy!」。
ところが、「これは、簡単だ!」といいながら、大抵は解けないのです。誰も解けない難問を、皆がコーエンにもってくるので、すぐに解けないのは当たり前ですが。」
「いかに天才コーエンといえども、見たことのない難問を前にすれば、一瞬、ひるむのです。そこで、「これは簡単だ!」と声に出すことで、問題に立ち向かう勇気を出すとともに、楽観的になることで頭が働くようになるんです。」
以上が、優秀な数学者であり、また、有名なエッセイストでもある藤原正彦さんが、自分の勤めた大学の最終講義で紹介した話です。
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ピヨ太にも、天才コーエンの話をしました。
算数の難問にもひるまずに、取り組んで欲しくて。
ピヨ太は、「イッツ ソーイージー!」の言葉だけ気に入って、楽観的に繰り返してました。(;´・ω・)
効果があったのでしょうか、無かったのでしょうか。
今回は、ここまでです。