最新刊の「二月の勝者」は、特別な巻でした。
島津家の岐路。黒木先生の告白。桂先生の思い。
しっかりと受けとめるのには、時間がかかりそうです。
まだ、読まれていない方もいらっしゃると思うので、あらすじについての言及は避けます。
物語として言うなら、「佳境」に入ってきた今回の巻。
読んだなかで、あと1年半で中学受験を迎える子がいる親として、感じたことを書いてみようと思います。
話の中に出てきた、ある親子の壮絶な受験。
「子どもの為に」と言いながら、子を追いつめて勉強させるお母さん。
最近では、「教育虐待」という言葉が使われるようになりましたね。
もちろん、二月の勝者9巻のように追い詰める親とか、「教育虐待」に該当するような方は、実際は、なかなかいないとは思います。
でも、子どもが塾の宿題をやるのをぐずって。
そしてテストの成績が思うようではなかったりすると、他のお子さんは頑張っているように見えて、焦りを感じて。
こんな時、どうしたら良いのか。
中学受験の学習量は多いです。
どんなに能力があって、そして、勉強が嫌いじゃない子どもでも、自分の好きな分だけの学習量で足りるということは稀ではないかと思います。
子どもが「好きで楽しい。」と感じるレベルを超えた量が求められてきます。
親の押し付けやエゴではないサポートとは、何なのか。
何をどんなふうにしたら、子どもの心が元気な状態で、勉強を続けていけるように支えられるのか。自問自答しながら、見つけていくしかありません。
子どもの、本当の希望とは何か。
「〇〇校に行きたい。」という思いは、子ども本人の思いのはずなのに、いつしか親のエゴにすり替わっていないか。
そうならないように、親は細心の注意が必要だと感じました。
子どもを大切に思う気持ちと。
子どもの希望を叶えたい気持ちと。
それを強い力で巻き込んでいく、現代の中学受験と。
島津君は、どうしたいのか。
黒木先生に本心を打ち明けた時の、泣き笑顔。
涙なしには、見れませんでした。
何気なく読み始めた「二月の勝者」
最新刊の9巻は、直接、受験生の親の心に問いかけてくる、特別な巻でした。
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今回は、ここまでです。