中学受験マンガ「二月の勝者」では、様々な受験生親子のドラマが描かれています。
それぞれが何かしらの荷物を背負って、またそれぞれの受験との向き合い方があって。
よく取材して描かれているマンガだけに、「受験生あるある」「受験家庭あるある」も多く、共感を呼びます。
そんな桜花ゼミナールに通う親子の物語の中でも。
受験期に両親が別居にいたるという過酷な状況の中で、開成中学を目指していく島津順君の物語は、そのドラマ性の大きさから言っても、物語の核を成しています。
マンガでは、島津家には、既に2つの大きな山が訪れました。
「二月の勝者」ドラマ第5話は、この島津家の一つ目の山でした。
圧迫的な父親の下で追い詰められていく母子。
塾へ行かずに行先不明となった順君。
ケンカをした上杉君との友情の芽生え。
(「二月の勝者」ドラマHPより)
マンガでは、順君の心の痛みに気がついたお母さんが、「偏差値の低い学校はゴミだ」と言い放つお父さんに対して、「たとえ順が、どこにも受からなかったとしても、順は順です。」と泣きながら訴えるシーンが山場でした。
お父さんの圧迫におびえていたばかりのお母さんが、お父さんに屈せず、順君の心を守るという表明をしたところで、この一つ目の山が終わりました。
ドラマ版では、このお母さんの心の動きはなく、順君が自分がひどいことを言ったにも関わらず心配して探しに来てくれた上杉君に、友情を示す場面が山場となっていました。
そして、この物語の一つの核である、島津父の怖さについてですが。
ドラマで、島津父を演じたのは、金子貴俊さん。
笑顔が似合う柔和なお顔立ちの金子さんが演じることで、子どもも見るドラマで、島津父の恐ろしさを打ち消すのかと思いきや、スパッとしたマンガ版とは違い、金子父はねちっこさのあるコワさがありました。
我が家のピヨ太は、怖がってました。(;^ω^)
いやあ。
あれを見たら、中受親ひとり残らず、固く決意しますよね。
「自分は、島津父にはならないぞ!」と。
世の中の、第二、第三の島津父、もしくはミニ島津父の発生を防ぐのに、一役買っているとしか思えません。
______________📺
ドラマが10話だとしたら、今回の5話で折り返し地点まで来ました。
中学受験ドラマなので、マンガではまだ辿り着いていない受験本番までを描くものと思われます。
半分を終えたということで。
やってしまいます。
★☆★上半期・おばばの勝手にアカデミー賞★☆★
パチパチパチ👏
※マンガ・ドラマ「二月の勝者」ファンの皆さま、関係者の皆さま、誠に申し訳ありません。🙇
おばばのグッときた、お父さん役・お母さん役・生徒役・先生役の皆さまに、「おばばが勝手に好きです・感動しました賞」を差し上げたいと思います。
では。
★お父さん👨
第4話 塚本高史さん(武田勇人くん父)
(「二月の勝者」ドラマHPより)
受験に非協力的なゲーマーの武田くん父を、塚本高史さんと聞いただけでも絵が浮かぶようなハマり役ですが、期待を裏切らず、イライライライラパッカーーーンとさせてくれた安定ぶりに拍手です。
母役の星野真里さんともしっくりきて、この夫婦、新婚の頃はさぞかし可愛らしいカップルだったろうなと想像させてしまうのも良いです。
★お母さん👩
第2話 堀内敬子さん(加藤匠くん母)
(「二月の勝者」ドラマHPより)
充実した女優陣。
美しさにうっとりしたり、気持ちをグイグイ揺さぶられたりと忙しいのですが、上半期は堀内さんで!
子どもを思って一生懸命で、右往左往して、でも最優先は「子どもの幸せ」の、優しいお母さん。
物語の中で生きているような、本当にいそうな、塾の保護者会で隣の席に座っていそうな普通のお母さんの、悩み迷う姿に泣かされました。
息子の匠くん役のお子さんも自然で、上の写真を見ても、本当の親子のようです。
★生徒役👪
第5話 羽村仁成くん(島津順くん)
(「二月の勝者」ドラマHPより)
もう子役さんとは呼べないような、俳優さん・役者さんの雰囲気を持つ羽村さん。
役者さん本人のキャラクターでしょうか、マンガの島津君の天然みが薄れて、やや思慮深い雰囲気の島津君です。
これだけセリフの少ない中で、目の表情だけで、島津順くんという存在の哀しさ、その中でも削られなかった内面の純真さが際立ち、伝わってきました。素晴らしかったです。
★先生役🕵️
灰谷先生 加藤シゲアキさん
(「二月の勝者」ドラマHPより)
マンガ版の再現度の高い外見に、まず度肝を抜かれますが。
違いますよね!?どんどん、違ってきていますよね!?
マンガ版と「似て非なる」ドラマ版の灰谷先生。
灰谷先生が登場するだけで、何かが起こりそうな、ドラマをピリッとさせるスパイスのような不気味さ、不思議さを醸し出しています。
今回は、ここまでです。