昔のことです。
職場の人たちとカラオケに行った時に。
当時、おばばの上司は外国の方だったのですが(それで、その日は英語縛りでみんな選曲をしました。)、彼が歌ったのはABBAの「Dancing Queen」でした。
「Dancing Queen」と言えば、まあ昔の曲ですし、「ああ、それ知ってる。」という感じで聞いていたのですが、その日はなぜか、聞いているうちにグッと心をつかまれて。
You are the dancing queen
Young and sweet, only seventeen
ここのところで、胸がキューとなりまして(「救心」が必要なタイプの胸キューではないです。)。
当時はまだ若かったので、「only seventeen」の辺りに。
過ぎ去った青春というか、ダンシングクイーンになるような17歳ではなく地味な17歳ではありましたけれども、もう自分の青春時代は終わったのだなあというような思いを、切実に感じたのではないかと思います。
それで、時は経って。
久しぶりに、ABBAの「Dancing Queen」を聴きました。
「これこれ!胸がキューとなる曲!」
と思って、聞いてみましたが、あの時のように胸キューとはなりませんでした。
今のおばばには「seventeen」は遠すぎてピンとこないというか、「seventeen」と聞いても、「seven eleven 便利だな。」くらいしか連想できなくなってしまいました。
胸キューとはならなくても、この曲やっぱり好きだなあ、気分がアガルなあと思いました。
この時に。
息子が言ったんです。
「あ!分かる、分かる!歌詞が分かる!」
まだ英語学習を始めたばかりの中1生ですが、少し歌詞が聞き取れるようです。
せっかくなら、色々な名曲を聴いてほしい!と思い、その日をきっかけに、家族でよく洋楽を聴くようになりました。
聴いているのは。
・I Just Called You Say I Love You(スティーヴィー・ワンダー)
・Let it be(ビートルズ)
・Yesterday
・Stand by me(ベン・E・キング)
・Take Me Home, Country Roads(ジョン・デンバー)
・Sound of silence(サイモン&ガーファンクル)
・Top of the world(カーペンターズ)
・Yesterday once more
・Hotel California(イーグルス)
以上の曲は、それぞれ素晴らしい名曲なのはもちろんですが、歌詞もそれほど難しくなく、中学生の英語学習としては、おすすめです。
我が家では、何度も聴いて歌を覚えた後、歌詞カードも印刷して、一緒に訳して(息子が訳すのを手伝って)、また聴く、ということをしています。
「I Just Called You Say I Love You」の歌詞は、中学英語の重要文法が網羅されているとのことで、中学生の学習に適していると、英語学習サイトでもおすすめされていました。
また、カーペンターズは英語の発音がきれいで、曲調もゆったり、聞き取りやすい声でもあることから、英語学習者にはぴったりだそうです。
カーペンターズの「Top of the world」は、まるで世界のてっぺんに立っているかのような、恋の真っ只中の高揚感を歌い上げたもの。
対して、ビートルズの「Yesterday」は、恋を失った直後の茫然とした気持ちを歌っています。
2曲続けて学ぶと、味わい深いです。
「こんな気持ちになるの!?『恋』ってすげーな。」というのが、息子の感想。
いつか味わってほしいものです。
「Sound of silence」と「Hotel California」は、訳というより、歌詞の解釈に苦労しました。
「Sound of silence」は、中学受験の時の「詩」の勉強の時のように、一語一語、それが何を指すか、意味するのかを話し合ったりしました。
でも、受験の時のように点数を取りにいかなくてもいいので、親子で解釈が違っても気にしなくて良かったです。
ただただ良い曲です。
「Hotel California」は、歌詞が何を暗喩しているかというあたりですね。
So I called up the Captain
‘please bring me my wine’
He said, ‘we haven’t had that spirit here since nineteen sixty-nine’
「ここには、1969年以降のspiritは置いていません。」
spiritは「精神」や「魂」の意味もあり、また主に複数形で、ウイスキー,ブランデー,ジン,ラムを含むアルコール度数の高い蒸留酒を意味するそうです。
ワインを持ってくるように頼んだことへの返答ですから、ここは「蒸留酒」と訳すのが自然ですが、この歌詞では、「精神」と「お酒」の両方をかけて使われているようです。
1969年の精神、魂が何を意味するのかは、おばばには分かりませんでした。
あとは、やっぱりその場所「Hotel California」が何を表しているかということですね。
魅惑的な場所に惹かれて入ったその後。
元の世界に戻ろうとして出口へ走っていると、警備員に言われた言葉が、この歌の最後となっています。
You can check out any time you like,
But you can never leave!
あなたはいつでも好きな時にチェックアウトできる。
だけど、決してここを離れることなんて出来ない。
「こわいホテルだね~。」というのが、息子の感想。
「Hotel California」は、「麻薬」とか「中毒性」を表しているというのが一般的な解釈となっているようですが、あえて息子にが伝えませんでした。
おばばも、昔は分からずに「何だかこわい。」と印象に残っていました。
さっき、ABBAの「Dancing Queen」の歌詞の「seventeen」が、昔のようにピンとこなかったと書いたのですが、逆に今回、初めて胸キュー(「救心」にお世話になる胸キューではない。)となったものもありました。
カーペンターズの「Yesterday once more」です。
若い頃に聴いても、「いい曲だなあ。」くらいで、何とも思わなかったのですが、今回はやられまくり。
中年真っ盛りの心に刺さりまくりです。
日本の演歌も、昔はどこがいいのかあまりよく分からなかったのですが、今聴いたら心がやられまくりそうなので、やめておきます。
今回は、ここまでです。