今回は、「中学受験のラストスパートの時期に親ができること」についてです。
これについての、おおたとしまささんのインタビュー記事(2022/12/14:AERA)を読んで、ポイントをまとめてみました。
〇親の心に現れる「魔物」を認める!
・この時期は、親も不安になりがち。つい、「何をやってるの!」と怒ってしまう。これは、子どもを愛している気持ちや、子どもに幸せになってほしい気持ちの裏返し。このような気持ちを持ってしまうこと自体は、悪いことではありません。
・ただ、この気持ちの正体が、親が抱えた「傷」である場合があります。自分も同じようなつらい経験をしていたり、自分と同じ弱さを持っていると感じた場合、過敏に反応してしまい、魔物が暴れだす場合があります。
・大切のは、このような気持ちになった時に、子どもでなく、自分にべクトルを向けることです。なぜ、我が子の成績や勉強への取組状況を受け入れられないのか。自分のコンプレックスや仕事などのストレスといった中学受験以外のものとつながっていないか。
・そのような気持ちを否定する必要はありません。「魔物」の正体に気づいてあげるだけで、「魔物」は大分落ち着きます。親も自分の弱さ、未熟さに気づくことで、子どもの至らない部分も認めることができるようになります。
〇勉強方法や受験校を親が決めつけない!
・学習の進捗管理も親が決めつけずに、自分で学びの型を見つけて、取り組むことが大切。親がやり方を押し付ければ、効率は良いかもしれない。けれど、それは、「あなたにはできない。」との親から子へのメッセージにもなり得ます。これは、場合によっては、中学進学後の伸び悩みや無気力にもつながることもあります。
・また、世の中の受験の過熱に影響されて、手の届かない学校を目指すより、子ども自ら切り開いたやり方で合格できる学校の方が意味があるのはないでしょうか。
・第1志望に合格できる受験生は約3割と言われます。その現実を頭に置きつつ、自分の力で到達できて、自分の行きたいと思った中学の合格に向けてこそ、子どもは頑張れるのではないでしょうか。
・子どもの頑張る姿をしっかり見れば、「こんなにこの子が頑張ってるのに、結果に拘る自分は私は何をしているのだろう?」と思うはずです。
以上が、おおたさんのお話の概要です。
本当にその通りだと思います。
今の中学受験生は、本当に勉強しています。努力しています。
自分の小学生の頃を考えれば、想像できない位に。
その子どもが、本番の受験を控えてプレッシャーの中、親は、怒らずに、イライラせずに、温かく、優しく子どもに接することこそ、直前期に一番重要なことのような気がします。
そして、そうすれば、子どもにとって中学受験が、今後の成長の糧となる良い思い出となるのだと思います。
今回は、ここまでです。