今回は、AI塾が首都圏に進出したことについてです。
週刊エコノミスト(8/27・9/3合併号)に記事が載っていましたので、紹介します。
・AI(人工知能)を使って、基礎学力習得をする教材を開発、提供しているのが、アタマプラス(atama plus)(東京港区)
・小中高向けのAI教材の「atama+」は、既に現在、駿台予備校、Z会をはじめ、全国で上位100の塾・予備校の3割が採用し、全体では4000教室以上が導入している。提供する教科は、高校生で、数学、英語、物理、化学、生物、古典、地理・歴史、情報。
・その「アタマプラス」は、2024年6月から自社ブランド塾(進学個別atama+塾)のフランチャイズ展開を開始
・「教える」役割をAIに担わせることで、講師経験の有無に関わらず塾の運営が可能になる。
・人口減少が進む中、特に、塾講師や塾運営の人材が不足する地方でニーズがある、と判断した。
・1教科当たり、いくら学んでも定額とすることも可能で、都市部でも費用を抑えたい保護者の需要があると見ている。
・「アタマプラス」は、2022年6月から長野県で、AI教材の「atama+」を主力教材とした直営塾3校を開校。従来の塾に比べて、講師数が少ないにも関わらず、生徒の大学合格実績が大きく伸びることが分かった。
・そこで今回、フランチャイズ展開に踏み切った。今年6月に、東京都国分寺市と横浜市戸塚区に開校
・AI教材の「atama+」は、タブレット、パソコン、スマホでAIの先生と勉強する。例えば、高校数学の「正弦定理」において、生徒が解けない「つまづきの原因」が中学で学ぶ「平方根」や「三平方の定理」の理解不足にあると判断すれば、そこまで遡って演習問題、復習問題を出す。さらに、要所要所で講師による講義動画を提供して、理解を深めさせる。
そうなんですね!
AI教材の「atama+」は、駿台予備校やZ会など、全国の上位塾の3割が導入しているということは、しっかり使えば効果のあるシステムなのだと思います。
そして、AI教材を家庭で自分で使うだけだとやる気が継続しない恐れもありますが、塾の先生が理解度や学習の進捗を把握しながらであれば、継続しやすいかもしれません。
もちろん、難関大学を目指す場合には、「アタマプラス」のフランチャイズは選択肢にならないのではと思いますが、部活で忙しかったり、学校の授業でとりこぼした部分があったりで基礎学力をつけたい、といった家庭にとっては、関心があるかもしれません。
もっとも、基礎学力をつけたい場合でも、AI教材を主体とするよりは、対面の授業で、同学年の生徒と切磋琢磨する方が、学力向上に効果があるような気が個人的にはしております。
それでも、塾講師のなり手がいない地方で、AI教材のお陰で”塾”ができて、そこで学ぶ生徒の学力が向上するようになるのであれば、非常に意義ある取組になるのでは、と思いました。
今回は、ここまでです。