今回は、イーロン・マスクと、その子供の対立についてです。
朝日新聞(2024/9/21)、ELLE(2024/7/24)に記事が載っていたので、紹介します。
〇イーロン・マスクには11人の子供がいて、そのうち5人は元妻のジャスティン・ウイルソンとの間の子供
〇その5人の子供のうちの一人が、生物学的には男性として生まれ、その後トランスジェンダーにより今では法的に女性として暮らすヴィヴィアン(以前の名はザビエル)
〇そして、イーロン・マスクは、ヴィヴィアンから、
「凶悪なインセル(Heinous incel)」
と罵られている。
〇「インセル」とは、攻撃的な非モテ男性を意味する言葉
〇イーロン・マスクは、トランプを支持し、LGBTやフェミニズムに敵意を示している。そして、『イーロンがLGBTを忌み嫌うのは、「息子の性転換」が「ウォーク・マインド・ウイルス(社会問題に意識の高いウイルス。つまり、社会におけるリベラリズムの考え方の蔓延)」のせいだと思っているから』というのが、ヴィヴィアンの認識
〇そして、ヴィヴィアンの「インセル」発言は、民主党ハリス候補に対する支持を歌手のテイラー・スウィフトがSNSで表明したことが発端
〇共和党の副大統領候補バンスが、2021年にハリス副大統領を、
「子なしの猫好き女性であり、子どもがいないので国の未来と関係がない」と批判。(ハリス氏には再婚による連れ子がいるそう)
これには、共和党も含めて厳しい批判が集まっており、歌手のテイラーも、
自分のことを「Childless Cat Lady」と署名し、バンス氏に対して強烈な皮肉を示した。
〇これに対して、トランプを支持するイーロンが、
「わかった、テイラー、君の勝ちだ。私はあなたに子供を預け、一生懸けて猫を守ろう」
とポスト
〇このイーロンのポストに対して、ヴィヴィアンが”差別主義”として批判したのがが、「インセル」発言
〇個を重視して自由や解放を志向する流れは、共同体や家族の解体につながる面もあるとの考え方に基づいて、「インセル」は、フェミニズムやLGBTを批判する。
〇これは、フェミニズムやLGBTを含めて、リベラルを支持する都市部・民主党よりの勢力と、宗教的伝統や家父長制を支持する地方・共和党寄りの勢力の対立によるもの
〇イーロンは年少期に父親から虐待を受けていた。これが、「インセル」的な不幸で攻撃的なメンタリティーが抜けないことと関係しているように思える。Xは今や国際的な世論形成に影響するもので、そのアルゴリズムを握っている男の考え方に親子問題が影響したのかもしれない。
こんな内容でした。
イーロン・マスク氏は、電気自動車のテスラ、宇宙へのロケットのスペースXなどで世界をすばらしい方向に変えた方だと思っています。
なので、自分としては、とても尊敬しているのですが、考え方としては、保守的であり、トランプ支持なんですね。
そういえば、トランプ氏は、大統領に当選したら、マスク氏を「政府効率化委員会」のトップに任ずる予定である、とのニュースもありました。
激しい大領領選の中で、米国を分断する対立が、マスク氏とその子供の間にも起きているんですね。
米大統領選は戦いなので、お互いに対する批判、攻撃がエスカレートしている面もあるのでしょう。
ただ、ハリス氏とトランプ氏のいずれが勝利するとしても、米国を分断するリベラルと保守の対立が簡単に収まることはなく、今後も、大きな課題として残っていくように思います。
そして、そのような対立は日本を含めて、世界的な課題でもあるのでしょう。
日本は、米国ほど移民が多かったり、生活環境や生活レベルが米国ほど多様ではないにしても、一つの論点としてリベラルと保守の議論は続いていくと思います。
それぞれに主張はあるでしょうし、個々人の環境や状況によって意見が異なることもあると思います。リベラルにも保守にも、それぞれ度合いがあり、保守よりのリベラル、リベラル寄りの保守もあるでしょうし、どちらが正解ということはないのでしょう。
むしろ、それぞれの主張が公平に議論されることで、日本も米国も、より良い社会になっていくといいですね!
今回は、ここまでです。