今回は、2022年の入試において、東京大学理科三類の合格者数で、桜蔭が日本一になったことについてです。
いわずとしれた日本最難関であり、名実ともにトップの成績の学生が集まる
東大理三。
募集人数は97名です。
2022年4月18日のニッケイスタイルによると、2022年の合格者数でトップに立ったのが、13名(うち現役12名)を輩出した桜蔭だそうです。
ライバル校は、灘が10名、筑駒6名、開成6名。
桜蔭は、東大の合格者数でみても、全国6位の77名。
桜蔭の1学年の定員は235名。
灘の200名、筑駒160名、開成400名を考えて、理三合格率で見てみると。
桜蔭5.5%、灘5%、筑駒3.75%、開成1.5%です。
理三の合格率でもトップなんですね!
桜蔭出身の東大医学部医学科の女子学生によると、「天才タイプの子はあまりいないのでは。コツコツ努力の桜蔭ですから。まあ、負けん気の強い子が多いですが、見た目は至って普通ですね。」とのこと。
もちろん、見た目は普通なのかもしれませんが、「天才はいない」との言葉を額面通りには受け取れないのではないでしょうか。
「鉄緑会」の冨田会長によると、「男子は気が散って集中できない子もいるが、桜蔭生が典型だが真面目な女子学生はコロナ禍でも計画的に勉強に励んでいた。」
冨田会長は、更に「実は、理三はジェネラリストが有利。数学の天才だが、国語は今一つ、では合格はおぼつかない。数国英理でいずれも高得点でないと合格できない。」
日経は、そういう意味では努力型の桜蔭生には向いてるのかもしれない、との分析。
やっぱり、勉強量を積み上げることがとても重要なんですね。
なんとなく、「努力」で話を片付けている感がありますが、理三となると、普通の人から見れば、やっぱり天才と思います。
これを考えると、よく言われる「数学や理科といった理系科目は、女子より男子の方が向いている。」といったことも、事実ではなく、社会の固定観念など「ガラスの天井」の悪影響なのかもしれませんね!
日本の女性研究者の割合は16.6%(2019年)で、イギリスの38.7%、ドイツの27.9%よりも大分低く、韓国でも20.4%。
仏、伊、トルコ、スペイン、ポーランド、オランダ、スウェーデン、ポルトガル、露、オーストリア、アルゼンチン、ベルギー、チェコ、デンマーク、台湾と比べても低くて、国際調査の中では調べることができた国の中で世界最低だそうです。
日本の女性にとって、「理系のガラスの天井」は、世界の中でもとても厳しい状況なのかもしれません。
このニュースに奮い立った女子学生が、理系、文系に限らず、どんどん「ガラスの天井」を突き破って、日本を元気にしてくれるといいですね!
今回は、ここまでです。