先日、「優秀な東大生は意識してスタートアップに行く」との記事を読みました。
(朝日新聞EduA:2022/6/9)
ボストンコンサルティングを経て東京大学工学研究科教授となり、一般社団法人日本ベンチャー学会会長でもある各務教授に、東大出身者の起業の状況や東大生の意識の変化について聞いたインタビュー記事でした。
(各務教授へのインタビューのポイント)
・東大の藤井総長は、今年の入学式の式辞で、「起業(スタートアップ)」について、
大半の時間を割いた。
・東大の入学式で、「起業」を前面に出されたのは初めてではないか。
・東大はスタートアップのためのファンド(支援資金)も用意している。
・(東大卒業生の起業は?)毎年30、40社が設立
・(東大の起業教育は進化している?)ミドリムシで有名なベンチャー起業、ユーグレ
ナなどの企業の支援で1年生向け社会課題解決技術の講座や、これとは別にソニーと
の連携講座を開始。大学院でも、英語による起業家教育の集中講座を開始。
・(東大生の意識は変化している?)世の中が変わったことが大きい。かつては、法学
部は国家公務員、工学部は優秀なエンジニアの輩出が求められていたが、社会環境
が変化して、新しい産業が求められるようになった。答えのある試験問題を解くこと
から、「自分で解きたい問題を設定して、事前に用意された答えがない状況で、解決
に取り組む」といったように、マインドセットを変えていくことが重要。
確実に、世の中は変化してるんですね。
AI(人工知能)が発達して、今後、今ある仕事の半分はコンピュータに奪われる、と主張する研究者もいる中、必然的に、東大の教育や東大生の意識も変わってきているようです。
東大や東大生が世の中の変化を受けて変わってきているということは、全ての大学や大学生も同様と思います。
大学では、起業教育も重要となっていると思いますが、このような時代にこそ、中高時代の基盤となる学力の重要性も低下するどころか、ますます重要になってると思います。
昔は、英語を勉強しても、実社会で使う機会が少なくて、一番役に立ったのが「海外旅行」なんてこともめずらしくなかった時代もあったかと思います。
それが、大学の起業家講座まで、英語で実施。
AIの有用性、今後の発展性を見通すためには、中高の数学、理科の理解は最低限必要と思います。
国語は全てに必要なのはいうに及ばず、地理・歴史・公民の知識も、これがないと社会課題解決どころではありません。
大学受験に向けた勉強は、変化の時代の今、社会で活躍するために必要な知識や基盤を作るものとして、益々重要性が高まっているように思えます。
今回は、ここまでです。