AERA dot.で、安浪京子さん(中学受験専門カウンセラー)と、矢萩邦彦さん(実践教育ジャーナリスト)の対談記事がありました。
その記事によると。
安浪京子さんの中学受験のセミナーに、最近は、小さいお子さんの親御さんがいらっしゃり、「中学受験が大変そうだから、小学校受験をしようか迷っている」と相談されることがあるとのお話でした。
「中学受験は大変だから小学校受験させたい」4歳児のママ 矢萩邦彦&安浪京子のアドバイスは?(1/3)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)
「子どもがそんな小さい頃から中学受験のことを考えるの!?」
と驚きながら、その先を読んでいくと。
矢萩邦彦さんが、それを「逆算人生」と名づけていました。
「逆算人生」とは。
不安を避けるために、遠い将来から逆算して人生を選ぶこと。
大学受験を避けたいから大学付属の学校に入れよう、中学受験を避けたいから小学校受験をさせようと、子どもが先々で苦労しないように、親が逆算して子どもの人生を選んでいくということのようです。
こうなると、何だか他人事ではない気がしてきます。
公立中学が用意されている中で、あえて「中学受験」を選ぶのは、親として一つの選択です。
親自身が経験して中高一貫校は良いと思ったから。子どもに「中学受験」の選択肢を示したら、本人がそうしたいと言ったから。
そういう理由はあったとしても、子供の将来を考えて、親が選んだ選択肢であることには違いありません。
そこには、高校受験を回避であったり、大学受験に有利であるとの考えや、そもそも付属校へ入れて大学受験を回避させたいという親心だったり。
「中学受験」も、やはり逆算人生のひとつなのですね。
また、私立の小学校へ入ってもラクではない。私立小の親からの相談も多く、学校のカリキュラムについていけない、中学から入ってくる生徒達と机を並べるのが不安。
そうなると、またその為の塾へいれて、いつになっても塾人生から降りられない、ということも書かれていました。
我が家も、今は塾どっぷりの生活。塾がないと不安というのは、分かる気がします。
大学受験が大変だから中学受験、中学受験が大変だから小学校受験だと、集客の為に業界が煽っている面もある、との指摘も。
昔が良かった、というつもりはありません。
がやはり、今と昔で違うのではないかと感じる点は。
今の方が、「こうしたらこうなる」「この為に、今これを頑張ろう」という感じで、小さい頃からずっと、子どもの成長が急かされているような気がするのです。
親世代が育ってきた時代と、何が一番違うのかと考えると。
おばばは、ネットの普及ではないかと思います。
おばばの子どもの頃は、ここまでネットが普及していなかったので。
習い事も、中学受験の塾も、時期が来たらようやく検討を始めたのではないかと思います。その決断も、家から近いからとか、近所のお母さんから良い評判を聞いた、だとか。
子を思う親の心は、いつの時代も一緒です。
今は、ネットが近くにあるので、「子どもの先々の為に」「より良いものを求めて」検索した結果に、必要以上に焦らされてしまう面があるのかもしれません。
この対談の最後には、「親は口を出さずに待つ」ということが書かれていました。
いつまでも親が決めていると子どもの「意思決定力」が育たない。中学受験は、子どもに「意思決定力」がないと最後まで踏ん張れないと、きょうこ先生。
「本人」の強い意志がないと踏ん張れない。
これは、ピヨ太があと数カ月で受験を迎えようとしている今、本当に思うことです。
本人の第一志望校への強い気持ちがないと、親にはどうすることもできません。
「口を出さない」なんて、親にとっては一番の苦行ですが、子どもの人生を逆算ばかりで考えず、本人が決定して進んでいく力に寄り添いたい。
と思いますが、今も「受験まで、あと数ヶ月」と逆算して焦っているおばばです。
今回は、ここまでです。