今回は、メモリーチェック、コアプラスを5年生からやった方がいいのか、についてです。
やった方がやらないよりいいのかどうか、については、議論の余地なく、やった方がいいのでしょう。
それでは、5年生の塾の授業、宿題、テストに追われている場合、やらなくてもいいのかどうかについてはどうなのでしょう。
まず、それぞれの問題集の冒頭部分の説明を読んでみます。
◆メモリーチェック【日能研】
日能研のメモリーチェック(理科)の「特色と使い方」には、どう書いてあるのでしょうか。
★「中学受験を目指す小学生の最後の総仕上げとして活用していただくために構成」
★「自分の弱い分野が分かるので、弱点補習ができる」
★「入試でよく問われる重要なポイントを短期間での復習に最適な量にまとめた」
★「1日1章で約2カ月で征服。2度目はできなかった章を。入試直前にはチェック問題だけを1週間で復習」
理科メモリーチェック (日能研ブックス チェックシリーズ) [ 日能研教務部 ] 価格:990円 |
メモリーチェック(メモチェ)は、初めて学ぶ単元の勉強用や、その単元の理解を深める用ではなく、「最後の総仕上げ」、「弱点補強」、「短期間での知識のチェック用」とのこと。
◆コアプラス(SAPIX)
次に、サピックスのコアプラス(理科)の「はじめに」や「使い方」です。
★「入試の重要事項の中から、「核」となる知識を厳選し、まとめた」
★「土台となる知識を養うトレーニングのための知識力向上」
サピックスメソッド理科コアプラス 中学入試小5・6年生対象 [ 進学教室サピックス小学部 ] 価格:1,571円 |
コアプラスも、「核となる知識を厳選」しているし、「知識を養うもの」ということで、やはり、初めて学ぶ単元の勉強やその単元の理解を深める用ではないと思われます。(単元を初めて学ぶ場合やその単元の理解を深める場合は、知識を厳選しなくても良いし、また、知識に限らず、考え方も重要となると思われます。)
5年生の理科や社会では、各単元を初めて学んだり、4年生で浅く学んだ単元の知識や理解を深めることが多いと思います。
そうすると、塾の授業、宿題、テストや、これらの復習で手一杯の場合には、必ずしも、メモチェやコアプラスをやらなければならない、ということはないと思います。
むしろ、塾のテキスト、宿題、テストのできない所を繰り返し、自分の身につけることが先決ではないでしょうか。
もちろん、これらをこなした上で、更に、知識を確実にし、入試に向けて万全にするために、メモチェ、コアプラスもこなせる方は、素晴らしいと思いますし、必ず力になっていると思います。
つまり、やった方がいいかどうかについては、できるのであれば、もちろん、やった方がいいわけです。
他方で、無理な場合には、5年生時点でとりかかる必要は、必ずしもなく、6年生の時点の知識のチェックや総仕上げの段階に使うといったやり方で十分なのではないでしょうか。
◆我が家で使ってみて
ちなみに我が家では、新5年生になるタイミングで、理科のメモリーチェックとコアプラスを書店で購入し、それぞれを使ってみたことがあります。
最初は、使い方をよく分かっていなくて、未習の分野を簡単に抑えておこうとして使おうとしたところ、1問ごとに、おばばが説明するという事態になり、2ページで断念。
そのあと、既習範囲の知識確認用ということに気がつき、再びトライ。
既習範囲をやってみました。その範囲での比較ですが、メモリーチェックは、基本的な知識がしっかりと網羅されていて、その確認にはとても良いと感じました。コアプラスは、基本からやや難しめの知識まで幅広くあり、また解答が別冊ではなく、問題の右側にまとめて記載されていて、すぐ確認できるのが便利だと思いました。
いずれにしても、新しい知識をそこで得るのではなく、しっかりと塾のカリキュラムに取り組んだ後の、知識確認として使われる本であることが分かりました。
日能研では、6年生の夏にメモリーチェックを何周もするという指導があるとの話も聞きます。
5年生のカリキュラムで、受験に必要な分野をほぼ終わらせるとのことなので、余力がある場合は、6年生前期からメモリーチェックに取り組み始め、並行してコアプラスを使っていこうかと考えています。
今回は、ここまでです。