3/10に東京大学の合格発表があり、各高校の合格者数の報道もありました。
まだ、集計されていない学校もありますが、現時点での東大や早慶、医学部等の合格者数をみて、分析・考察とは言えないかもですが、おばばなりに感じたことを書いてみたいと思います。(※個人的な感想です。)
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【東大合格者数・現役合格率】
例年現役合格率で1位となっている筑駒の結果が出ていませんが、他の常連校の結果は出揃ったようです。
合格者数では、まず開成の192名というすごい結果に驚かされました。もしかして史上最高では?と思いましたが、過去に200名を超えた年があったようです。(2012年203人)
去年の144名を大きく上回る192名となり、合格者数では今年も1位でV41達成です。
去年より、現役生が31名増えています。
去年の「東大現役合格率」では開成は4位でしたが、今年は現時点では暫定1位(筑駒の結果待ち)となっています。
開成は、自由な校風で知られる学校。大所帯の男子校でもあり、生徒達は青春を謳歌します。そんな中でも、団体戦で挑む東大受験。
ここでちょっと検討してみたいのが、中高6年一貫校の生徒を対象の東京大学受験指導専門塾である「鉄緑会」の影響です。
筑駒は以前から、中高全体の3分の2程度の鉄緑会通塾率で、また同程度の東大現役合格率です。
開成は、ここ数年で鉄緑会通塾率が増加傾向にあり、現在は50%を超えているとのこと。
開成生の東大現役合格率には、鉄緑会比率が増加したことも影響しているのでしょうか?中学受験で塾の影響が大きいように、昨今は大学受験でも塾の影響が大きいのでしょうか!?
女子校では圧倒的な合格者数を誇るのが桜蔭。現役合格率も、30.26%でした。
鉄緑会の通塾率は、現在6割を超えています。
大学受験の結果が、学校ではなく塾の影響と考えるのは、何だか味気ないような気もしますが、以前とは比べ物にならないような、熾烈な中学受験を経験してみると、大学受験の世界も変わっているのかもしれないと思わざるを得ません。
中学受験家庭では、最近では低学年から実績の高い塾へ通塾させる家庭が増えています。
鉄緑会は年々塾生が増加していて、また新中1生からの入塾も増えているとのことで、「大学受験の中学受験化が進んでいる」と言えるかもしれません。
でも、一方で。
聖光学院の91名という合格者数にも驚きました。
去年と比較すると、現役生で8名、浪人生で12名の増加です。聖光学院の中で東京大学の志望者自体が増えてきているようです。
聖光学院は通塾無しで大学合格を目指せることを掲げていて、学校の面倒見の良さで知られています。神奈川県という立地もあり、鉄緑会通塾率は8%。
同じことが、去年・今年と6位くらいにランクインしている栄光学園にも言えます。
男子校をいくつか見てみると。
駒場東邦は、安定の強さです。暫定7位(17.26%)。自由な校風ですが、真面目な印象の駒東。説明会に行った時は、学校側が受験のサポートもしっかりとすることを話されていました。
麻布は、今年は順位を落としました。
自由で気骨ある校風で知られる伝統校。熱望者が多い学校です。今年の入試問題の良問は話題となりました。
同じく御三家の武蔵も順位を落としました。武蔵はまた最近は、独特の校風や進学に手厚くなった改革が注目され、年々人気が上がっていて、入るのが難しくなってきています。今後の武蔵にも注目です。
現役合格率で順位をあげたのが、久留米大学附設です。去年の15位(13.24%)から暫定6位(17.99%)となりました。九州の学校ですが、全国的に存在感を示しています。
以前、「THE名門校」という学校紹介番組で、鹿児島から往復5時間かけて通学する女子生徒が紹介されていました。それだけ通学にかけても通いたいほどの魅力のある学校なのだと思います。
公立の学校としては唯一、都立日比谷が10位以内にランクイン。
付属中学のない、中学高校のみの学校としても、唯一のランクインです。
以前のアンケートでは、都立日比谷の中学受験経験者は30%ほどとのこと。
いざ高校受験となった時には、中学のある高校より全員が一斉スタートで集まる高校のみの学校を優先するという選択肢もあるのかもしれません。
また、中学受験をしていない家庭でも、小学校から英語に力を入れていたりと、しっかりとした計画的なサポートもあると思われます。
今年も本当に強かった、都立日比谷。
名門日比谷高校、ここにあり!ですね。
西大和学園が、昨年の14.33%から、16.27%へと伸びました。
転勤のある中学受験家庭では、検討された方も多いのではないでしょうか。
久留米附設、西大和学園と寮のある学校が伸びてきているのも注目です。
おばばも、その2校の他、海陽、ラ・サールなど、寮のある学校の説明会も参加しました。(検討のみで、受験では通学できる学校のみ受けました。)
説明会等でのお話では、「学習をする時間」があったり、通学時間ゼロを活かして部活に打ち込めたり、というような説明がありました。
家にいればスマホ三昧になってしまいがちな現在の中高生。規律正しい寮で、仲間たちと過ごす青春もまた素晴らしい思い出となりそうですね。
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次に、早稲田大学・慶應大学の現役合格率についてです。
ここでは、早稲田大学10以内からは、東大でランクインしていた開成・栄光学園・駒場東邦(慶應では9位)などがいなくなります。
トップクラスの男子校は、現役で早慶よりは浪人を選ぶ傾向があるのかもしれません。
早稲田大学で早稲田系の高校を除くと、現役合格率の1位は聖光学院、2位渋谷教育学園渋谷です。
慶應大学では、1位渋渋、2位聖光。
それぞれ50%近い現役合格率となっています。
渋渋は、東大の現役合格率も年々上げてきています。15.46%(暫定11位)。
早慶は私大トップの難関大学ですが受験科目は少なく、その為、英語の試験が難しくなっています。ハイレベルな英語授業で知られる渋渋の現役合格率が高いのも頷けます。
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最後に、女子校について。
我が家は男子なので、今年(2022年)に受験を終えたばかりで、ここ数年は男子校ばかり検討していました。
女子校については最新の情報がアップデートされていなかったので、今回の大学受験に結果で驚いたこともいくつかありました。
まず、桜蔭。
親世代の頃から御三家筆頭でしたが、今、こんなに強いとは!
東大だけではなく早慶の現役合格率も高いことから、現役志向が高いことも伺えます。
医学部医学科の現役合格率では、豊島岡女子学園が3位。
豊島岡女子学園は、以前から真面目な校風の難関進学校として知られていましたが、現在は超難関校の仲間入りをしていますね。
それから、神奈川県の洗足学園が各ランキングで上位に入っていました。
おばばは昔のままで、音楽学校のイメージを持っていましたが、難関進学校となっていました。
吉祥女子のランキング上位にも、認識を新たにしました。
頌栄は以前から難関校でしたが、今はさらに実績が良いようです。
今回は、ここまでです。