おばばのブログ

2022年中高一貫校へ進学。大学受験(2028年)。東進スーパーエリートコース受講中

【二月の勝者】ドラマ第8話感想・誰しもに潜む島津父

ついに訪れた、島津家の修羅場。

 

「二月の勝者」一番の重く辛い場面がきた第8話。

 

怒号と大きな物音が響いた電話口。

駆けつけた黒木先生と佐倉先生が見たのは、島津家の前にとまったパトカー。

 

最悪の場面を想像して胸がつぶれますが、家に残っていたのはお父さんでした。

 

お父さんの抑圧的なやり方、お母さんへの暴行に、反発した順君。

 

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(二月の勝者HPより)

 

マンガでも辛い場面でしたが、ドラマ版の迫力はすごかったです。

 

順君を通報しようと電話をしたお父さんを見て、ついにお母さんは決断。

 

順君を連れて、家を出ました。

 

__________🏠🚔

 

我が家にも受験生がいて。

他人事とも思えず、本当に辛い一場面でした。

 

島津父は努力家で、自分自身苦しい受験勉強を乗り越えてきた人。

それは黒木先生が言うように、18歳の自らの意志による努力であって、12歳の順君に当てはめるべきものではないのですが、親や指導者というのは、ここのところを混同しがちです。

 

島津父は、確かに極端です。

子どもに一番であることを望み、塾の先生のやり方を否定し、妻をモラハラで従わせ、子どもに100%以上の努力を強いる。焦りや不安は怒りとなって、容赦なく妻子にぶつける。

 

なんて酷い父親だ。

何て可哀そうな順君とお母さん。

 

母子が家を出て行った瞬間、見ている人はホッとして、一人となった島津父を見て、カタルシスを得る。

 

カタルシスを得ながら、自分の深淵をのぞきます。

 

自分は、島津父のような酷い人間ではない。

だから、島津父に憤りを感じる。

 

でも、自分の中の島津父が0%である親などいるでしょうか。

 

受験勉強で、習い事で、子どもの意志を超えて、努力を強いたことは一度もなかったのか。

自分の不安や焦りから、怒りを露わにしたことは一度もなかったのか。

 

親というものは、何と未熟なものであるのかと、思います。

親の愛情というものは、複雑で見えにくく、すぐに余分なものとからまってしまいます。

 

「二月の勝者」を読んでいる受験生家庭に、島津父のインパクトはかくも強大です。

 

自分は、島津父にだけはなりたくない。

子どもから、家族から、笑顔を奪いたくない。

 

多くの中受親が、我が内なる島津父と戦い続け、それを抑え込むことに日々勝利し続けられたとしたら、こんなに素晴らしいことはないのではないでしょうか。

 

 

 

____________📺

 

 

島津父を演じているのは、金子貴俊さん。

 

前回島津家が登場した時のドラマ感想で、子どもが観る時間帯に配慮して、金子さんの柔和な顔立ちで島津父の怖さを軽減させたのかとか、的外れなことを書き、申し訳ありませんでした。

 

マンガのいかにもな顔立ちの島津父とは違う、優しいお顔立ちの金子さんですが、ドラマの中にいたのは、確かにあの島津父でした。

 

目で語る役者さん、順君を演じた羽村仁成さんもさすがでした。

お母さんを呼ぶ時の声は細く高いですが、友達と話す時の声は低めでしたね。

 

 

作られたお話と思えないほど感情移入して見てしまうのも、桜花ゼミナールの子ども達を演じる子役さん、役者さん達の演技に支えられているのだと思いました。

 

お母さんを演じたのは、大きくて綺麗な瞳の、遠藤久美子さん。

前回登場ではおびえてばかりで、その瞳は伏せがちでしたが、今回はしっかりと前を向いて、意志や感情をにじませていました。

 

「二月の勝者」の最大の山場となる島津家騒乱を、素晴らしい役者さん達が見せてくれました。

 

桜花ゼミナールの面談の一コマでは、上杉海斗君の保護者として、馬渕英俚可さんが登場しました。

「白線流し」ですね!こんなに月日が経っても、忘れられないドラマです。

 

 

今回は、ここまでです。

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