ここ数日、動きのあった、「オミクロン株濃厚接触者」への受験時の政府の対応について。
【大学入学共通テストなどでの新型コロナウイルス対応について】
文部科学省が6月にまとめたガイドラインでは、無症状の濃厚接触者は、以下の4条件を満たす場合は本試験の受験を認めていた。
①PCR検査などで陰性
②受験当日も無症状
③公共交通機関を利用しない
④別室(での受験)
12月に入って、オミクロン株の市中感染が問題化されると。
12月24日には、文部科学省は「オミクロン株の濃厚接触者については、4条件を満たしていても追試に回る」ようにガイドラインを改定。
これに対して、受験生などから批判の声が出る。
26日、岸田首相が「オミクロン株の濃厚接触者についても受験機会を確保する」よう文科省に指示を出す。
27日、末松文科相は「オミクロン株の濃厚接触者についても、無症状で一定の条件を満たせば受験を認める」方針を表明。
〇オミクロン株濃厚接触者とは
27日、後藤厚生労働相は、「同じ飛行機に乗っていた全員を濃厚接触者としていた運用を、28日の到着便から改め、前後2列に座っていた人や家族ら同行者に範囲を縮小する。」と発表。
濃厚接触者には、自治体から宿泊待機の要請があるが強制力はなく、東京都内でも濃厚接触者の半分ほどが自宅待機を続けている状況。
【中学受験での新型コロナウイルスへの対応】
大学入学共通テストでオミクロン株濃厚接触者について、オミクロン株ではない新型コロナウイルスの濃厚接触者と同じく、一定の条件を満たした無症状者については受験を認めるという方針が出たことで、中学受験もこれに準ずると思われます。
〇1月10日から始まる埼玉入試
新型コロナウイルス感染などにより入試を欠席した場合は、追試を設定している学校が少なくない。
首都圏最大規模の受験校となる栄東中学校も、追試(1/28)を予定。
また、濃厚接触者とされた受験生も追試の対象としている学校もある。
〇2月の神奈川入試では
神奈川県私立中学高校協会は、「共通追試を行う」としている。
協会が問題を作成して、2月21日に追試。県内の約半数の私立中が参加予定。
〇2月の東京入試では
追試を設けていない学校も多い。
東京私立中学高校協会会長は、「濃厚接触者が今後どれだけ増えるか分からない。」施設や人手の面から別室受験の対応が難しい学校もあり、「学校判断で対応することになるだろう。」と話した。
(朝日新聞デジタル12/28 7:00)
今回は、ここまでです。