今回は、開成中学の校長先生が考える「家庭でやってもらいたい」ことについてです。
開成中学の校長先生は野水先生。
野水先生は、名古屋大学で長く国際交流を担当し、2020年4月から開成中学・高校の校長に就任されています。
その野水先生が「家庭でやってもらいたいこと」について、プレジデントオンライン(2020/4/8)で次のようなことを紹介されていました。
開成の生徒はどうしても似たような家庭環境の出身であり、同じような大学に進んで行くので、多様性が少ないという面があります。
そこで私は海外大学への進学や大学進学後の海外留学を強く勧めています。
一歩海外に出ると、いきなり自分がマイノリティになるので、多様性は何かということが一番よく理解できます。
その時のために、家庭で是非やってほしいのが、「家事」です。
海外で一人暮しをするなら、家事は自分でやらないといけません。
大人として必須のスキルでもあります。
まずは、「料理」。そして、「掃除」。
栄養を取り、清潔な環境で暮らして、心身ともに健康に暮らさないと、あっという間にくじけてしまう。
また、「家事」をすることで親の立場になって、ものを考えることができます。
更に、結果を見通しながら、プロセスを考えた上、次の手順を常に考える必要があるので、科学実験やプログラミング的思考を育むにも大切な体験です。
一朝一夕で身につくことではないので、小学生のうちから、どんどん家事の手伝いをさせてほしい。
また、家事だけでなく、色々な体験をして、興味のあることを見つけてほしい。
「勉強はできるけど、他に何もない。」という子は仲間作りにも苦労します。
たとえ、受験期であっても、興味関心を最優先させてほしいです。
このような内容でした。
実際問題としては、受験期の忙しい時期には、なかなか、子どもに家事をさせることは現実的に難しいと思います。
それでも、野水先生がこのように考えるということは、これはとても重要なことなんだと思います。
実は、このような考え方は、野水先生に限りません。
超難関校の校長先生で、このような考えの方は多くいます。
それを紹介したのが以下の記事です。
このように考えると、「家事」を身につけること自体が大切であるとともに、家事のような「自分の身の回りのことに自分で責任を持つ。」ことが決定的に大事なような気がします。
特に、大学受験は、非常に範囲が広く、大量のことを学ぶ必要があります。
そのためには、中学受験のように、親が管理し、親が勉強するよう仕向けるのでは、長続きしないのではないでしょうか。
子どもには、反抗期もありますので、押し付けではうまくいかないかもしれません。
自分で自分の人生に責任を持つとの意識を身につけることが、大学受験に立ち向かうために重要であるとともに、その後の人生を生き抜いていくことにも必要なことなのだと思いました。
今回は、ここまでです。