「THE 21」(2023年3月号)に「親世代とはこんなに違う!令和の大学受験事情」との記事が掲載。大学生の親世代ということで1992年と2022年の比較がされていました。
参考になる情報だったので、この記事のポイントをまとめてみます。
〇18才人口は半分に。大学進学率は倍に
(1992年→2022年)
205万人→112万人(18才人口半分強)
26.4%→55.3%(大学進学率2倍強)
そうなんですね。
単純に考えれば、この点だけ見れば大学入試は30年前と同じく厳しいですよ、といった感じでしょうか。
〇増えるデータ系学部、工学部新設の女子大も
今年度は一橋大が約70年ぶりの新学部として、「ソーシャル・データサイエンス学部」を新設。同様の学部や学科は今年度も10以上の大学で新設
奈良女子大は昨年9月に女子大として初めて工学部を新設。来年には、お茶の水大が共創工学部の新設を計画
早稲田大では、看板の政治経済学部で数学を必須にしたのも話題です。
芝浦工業大学では、従来より推薦で女子枠がありましたが、2022年度からは、学部入学する130名に対して、入学金相当28万円を給付することになったそうです。
そういえば、THE21の記事とは別の情報ですが、名大工学部は、今年秋の2023年度推薦枠に女子枠を新設
東工大や東京理科大も2024年度入学者から、推薦枠の中に女子枠を作るそう。
データ系学部の増加は、AIやビッグデータ処理が注目を集める社会情勢を反映している感があります。
また、女子大での理系学部や、理系学部での女子枠も、デジタル化する社会の中で、技術に明るい人材への期待を受けた動きなのではないでしょうか。
〇過半数が推薦入試。一般入試はもはや少数派
特に、私大では推薦入試が多いようですね。
一般入試の方が基礎的な学問をまんべんなく学ぶ機会を得られるので、国立大にしても私大にしても、自分の子どもには一般入試を目指してもらいたい気持ちもあります。ただ、実際には、今後、子どもの希望がどうなるかが重要かもしれません。
〇センター試験から共通テストになり、思考力を測るとの謳い文句で、問題に文章、図、グラフが増えて問題冊子が分厚くなっているそう。
〇現役志向の高まり
(浪人:現役)
1:2(1992年)
1:10(2022年)
○学費の負担増(1992年→2022年)
(国立平均)
37万6千円→53万6千円
(私立平均)
66万8千円→93万円
これまでのデフレ下で給与があまり上がらない中なので、家庭にとって授業料増は負担であり、現役志向は、このような負担感の増を反映している可能性もあると思いました。
こうみてみると、大学受験事情も30年で大きく変わってきているようです。
自分の頃の常識が常識でなくなっている場合もあるでしょうから、最近の
状況も勉強することが大切だなあと思った次第です。
今回は、ここまでです。