今回は、「野良熱帯魚」が水路に定着していたことについてです。
朝日新聞に記事(2024/5/31)が載っていたので、補足、追加をしながら、概要を紹介します。
・沖縄の住宅街の中にあるコンクリート張りの水路に、網を入れて引き上げると、鮮やかな青やオレンジの斑紋をつけた小魚が、ぴちぴちとはねた。
・「野良熱帯魚」だ。
・種類は、「グッピー」
・「グッピー」は、南米原産の熱帯魚。家庭の水槽で飼われていた「グッピー」が川や用水路に放たれることで野生化したと見られる。
・温排水が流れ込む本州の川でも、「野良グッピー」が定着しているところがある。
・実は、沖縄では、蚊の対策として、「カダヤシ」という名前の魚が使われた歴史がある。(→「蚊」「絶やし」という意味だと思います。)
・殺虫剤に比べて、蚊の幼虫(ボウフラですね)を食べる「カダヤシ」の方が環境にいいとして、放流されていた。
・このため、沖縄では、1960年代までに「カダヤシ」が分布を広げて、在来のメダカにとって代わった。
・ところが、1970年代後半から、「カダヤシ」から「野良グッピー」に置き換わっていった。
・琉球大は調査で、「カダヤシ」は、「グッピー」がいないか、数が少ない場所にだけ住むことを確認。
こん内容でした。
そうなんですね!
元々の沖縄の固有種だった「めだか」を、人間が蚊を減らすために放流した外来種の「カダヤシ」が駆逐して、更にその「カダヤシ」を飼い主が飼えなくなったなどの都合で放流した「グッピー」が駆逐して、今や、「野良グッピー」の天下となっているようです。
「めだか」が駆逐されてしまったのはとても残念ですが、「カダヤシ」だろうと、「野良グッピー」だろうと、もはやどちらでも構わないような気がします。
むしろ、模様のきれいな熱帯魚の方が良いのでは、という気もします。
でも、「カダヤシ」と「グッピー」のどちらが良いか、といった話ではなく、どちらも外来種なので、固有種を駆逐したりするので、どちらもよろしくない、ということのようです。
そういえば、外来種というと、千葉県を中心に数を増やしているシカの仲間の「キョン」も、引き続き、生息地域を広げているようです。
一度、外来種が野生化すると、その勢いを止めるのは難しいのですね。
今回は、ここまでです。