今回は、国語の記述で点数を落とさない方法について、朝日新聞EduAの8月号に掲載された南雲ゆりかさんの記事を紹介しながら、書いてみます。
このEduA記事は、「国語のチカラ 読解力・表現力の基本のキ」という名前のコラムです。
8月号の副題は、「低学年の親必見! 正しく伝わる文を書くためのはじめの一歩」として、国語の記述の基本について書いてありました。
読んでみると、低学年だけではなく、中学入試の記述問題において、点数を落とさないための重要な内容が書いてあると思ったので、記事にしてみます。
ピヨ太がやってみた国語の記述問題を採点していて、記述の内容としては大体正しくても、点数を落としていることが、たびたびあることに気がつきました。
そこで、南雲さんの書かれた内容について、ピヨ太と一緒に確認してみました。
内容的には理解できているのに、点数を落とすのはもったいないからです。
【小学生の文によく見られる失敗】
南雲さんは、よくある失敗として以下の3項目を挙げています。
(5項目ありましたが、近い内容の項目を統合して3項目にしました。)
①言葉の係り受けやつながりが不適切なため、文の意味がおかしい
②話し言葉を使う
③同じ言葉を重複して書く
確かに!
【①言葉の係り受けやつながりが不適切なため文の意味がおかしい】の例
南雲さんの記事で紹介されていた例を書いてみます。
・「兄の話では雨が降りそうだと言いました。」
(「兄の話では」との後に続くのは、伝聞の内容なので、「雨が降りそうであるとのことだった。」、「雨が降るそうだ。」となるべき。)
・「私は、母がお姉ちゃんなのだから我慢しないとしかった。」
(「しかった。」の主語は「母」。「私は」では主語を示すことになり不適当。「私」はしかられたのだから目的語なので、「私を」にして、例えば、「母が私を、お姉ちゃんなのだから我慢しないとしかった。」。または、「私は、母にお姉ちゃんなのだから我慢しないとしかられた。」)
このような、主語、述語、目的語を意識した記述は重要と思いました。
時間の無い中で、急いで記述を書くので、子どもととしても「我知らず」このような間違いをしてしまうことがあるようです。
あと、記述の回答の中で、主語、述語が書いていないので内容が不明確になり、点数を落とす場合もあるので、気をつけたいと思いました。
【②話し言葉を使う】の例
先日、ピヨ太が書いた記述の答え合わせをしていたところ、「逆境を努力でぶちやぶる」とありました。
内容的には正解だったのですが、「ぶちやぶる」は口語、つまり、話し言葉であり、入試本番では減点の可能性が高くなります。
ここは、「逆境にも関わらず努力で成功した」との意味の場合には、「逆境を乗り越える」、「逆境を克服する」。
逆境にあっても努力を続ける、との意味の場合には、「逆境に立ち向かう。」
「こんな表現にすれば、点数を落とさないで済むよ。」
ピヨ太にこのような説明をしたところ、ピヨ太は。
「じゃあ、次は『鬼やべー逆境を、ゴン攻めした』って書いておくよ。」
と、オリンピックのスケボー解説者の影響を受けてしまっていました。
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【③同じ言葉を重複して書く】の例
南雲さんの記事に書いてあった例です。
・「ペンを筆箱にしまったのに、筆箱の中のペンがなくなっていた。」
(「筆箱」「ペン」が重複。「筆箱の中にしまったはずのペンが、なくなっていた。」とすべき。)
この点も、とても重要だと思いました。
先日、ピヨ太の記述に同様の間違いがありました。
この重複自体は、点数を引かれないかもしれません。けれども、字数制限のある記述で、重複の記述をすると、字数不足になり、本来記述に含めるべき内容が書けなくなることは、よくあります。
こうしてみると、南雲さんの記事には、「低学年の親必見!」
とありましたが、内容的には、中学受験の記述において、点数を落とさないための重要事項が書いてあると思いました。
この内容については、もう一度、ピヨ太と再確認したいと思います。
今回は、ここまでです。