東大生タレントをテレビでよく見かけるようになったのは、ここ数年でしょうか?
明石家さんまさんが司会の『東大方程式』で、個性豊かな東大生たちの魅力に触れたり、『頭脳王』で人間離れした知識の豊富さや閃きに圧倒されたり。
そのうち東大生で1チームを組んだクイズ番組『東大王』も始まり、学生の枠を超えて活躍する東大生も現れました。
中学受験生で、クイズの好きなお子さんも多いことと思います。
我が家のピヨ太は、『頭脳王』を2連覇した、とにかく頭のいい!水上颯さん、河野玄斗さんに憧れています。
おばばは、『東大王』の鈴木光さん推し。
「東大王」の卒業を発表されましたが、社会でも活躍されて、ますます輝いてほしいですね。
今回はその中でも、タレントでもあり、起業家でもある伊沢拓司さんと松丸亮吾さんについて、書いてみたいと思います。
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伊沢さんは開成中出身、松丸さんは麻布中出身です。
両校は、関東圏で中学受験を目指すお子さんがまず意識する2校でもあり、毎年の文化祭も大盛況となる憧れ校です。
並び称されることも多い2校ですが、校風は違うとされています。
一般的なイメージでは、「質実剛健」の開成に対して、「自由」の麻布。
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伊沢さんは、開成高校時代、「全国高等学校クイズ選手権」にクイズ研究部のメンバー3人で参加し、2年連続で優勝。個人としては史上初の2連覇でした。
ちょうど、「高校生クイズ」が競技クイズへと舵をきった時期でした。伊沢さんの高校生時代がこの時期と重なったのは、素晴らしい幸運だったと思います。
東大在学中に、ウェブメディア『QuizKnock』を立ち上げます。当初はネット代も払えず、コーヒー1杯で粘ったお店のWi-Fiで、作業をされていたそうです。
「東大王」第1回放送で優勝し、第1シーズンは東大王チームの大将。「東大王」の人気とともに、YouTubeでの『QuizKnock』の人気もうなぎ上り。
卒業後は、『QuizKnock』編集長として、クイズを仕事にされています。
昨今のクイズ人気の中心にいらっしゃる方と言っても過言ではないと思います。
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4人兄弟の末っ子として生まれた松丸亮吾さん。
年齢差もあり、何をやっても敵わないお兄さん達に、唯一負けなかったのが謎解き。
そこから謎解きに興味を持ち、そのうち作問も始めるようになったそうです。
「知識ではなくひらめきで解く」ナゾトキを極められた背景には、そんな成り行きがあるのかもしれません。
東大生を中心としたクリエイター集団「AnotherVision」の代表を務めている時に、クイズ番組『今夜はナゾトレ』内のコーナー「東大ナゾトレ」に出演して、人気を博し、本を出したりテレビに出演する売れっ子になりました。
お兄さんであるDaiGoさんがメンタリストとしてテレビに出るようになった時、亮吾さんは、まだ中学生。ナゾトキの力を磨いて、お兄さんとは違う形で世に出てきました。
ご本人のツイッターの自己紹介は「兄みたいにメンタルは読めないけど、ナゾトキつくれます」から始まっています。ご家族を誇りに思い、愛された育った人柄が伺えますね。
テレビ番組で、DaiGoさんと対談されたことがあります。DaiGoさんがメンタリストとして出る頃の練習台は、もっぱら亮吾さんで、ことごとくメンタルを読まれて悔しかったと言っていました。
対談の最後に、ナゾトキを用意してDaiGoさんに挑みましたが、瞬殺されてしまいました。「僕はナゾを解いたんじゃなくて、君の性格を読んだだけ。」と言われ悔しそうな亮吾さん。「君が僕に勝てるのは、学歴と人柄だけ。」と笑うDaiGoさんのさりげない弟自慢も印象的な兄弟対決でした。
現在、大学在学中の松丸亮吾さん。
卒業後は、どのような道を選ばれるのでしょうか。
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クイズプレーヤーとしての輝かしい戦歴の上に、クイズを仕事として邁進している伊沢拓司さん。
人とは違う何かを模索し、「ナゾトキ」という新たな分野で世に出てきた松丸亮吾さん。
卒業された学校が、ご本人にどこまでの影響を与えているのかは分かりませんが、興味深いです。
松丸さんは、伊沢さんのことを「クイズのブームを切り開いた人」と尊敬されているとのこと。クイズ番組で一緒になった時は、ツイッターに「やっと・・・!やっとご挨拶できた!」という喜びの声とともにツーショット写真をあげています。
開成 VS 麻布
中学受験生のご家庭では、どっち派でしょうか?
おばばは、
「ご縁があるなら、どちらでも!!」
と被せ気味に答える派です。
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最後に、最近新聞で読んだ、伊沢拓司さんのインタビュー記事の内容をご紹介したいと思います。
小学6年生のある日。
先生が「夏も近づく八十八夜」と口ずさみ、「題名を知っている人は?」と尋ねます。
開成中受験の勉強中の伊沢さんは、当時から圧倒的な知識量だったんでしょうね。
机にほおづえをついたまま手を挙げ、他に誰も挙げないのを見て、内心誇らしく思います。
とたんに、雷が落ちました。
「なんだその態度は!立て!」
クラス中の視線の中、立つ伊沢少年。
「知っているから偉いのか。なんて偉そうな態度をとっているんだ。」
10分程の説教の後、先生は答えを聞いてくれました。
「『茶摘み』です。」
「この世の万物からたった1個を知っているからって、それがなんなのかと真剣に伝えてくれました。」
と、伊沢さんは振り返っています。
今回は、ここまでです。